胎芽から胎児へ!赤ちゃんの様子
妊娠8週目?11週目に当たる「妊娠3ヶ月目」は、妊娠初期の中ごろです。この時期から赤ちゃんの呼び名は「胎芽」から「胎児」へと変わり、特に内臓が著しく発達します。

妊娠3ヶ月目までの赤ちゃんはやっと2頭身になったばかり。心臓もしっかり動いて、やっと手足が形成された状態です。この頃から少しずつ人間らしくなってきます。さらに内臓など、各パーツの基礎が出来上がり、どんどん赤ちゃんらしい見た目に近づいていくのです。

■ママの体も少しずつ変化の時
妊娠3ヶ月目のママは、おっぱい(乳房)の張りを感じることも多いようです。また、外見上はまだお腹は目立ちませんが、子宮はもとの2倍前後、個人差はありますが恥骨と臍の間くらいまでに膨張しており、圧迫を感じるママもいます。

■ママの体に起こる症状
妊娠3ヶ月目のママの体には、様々な症状が現れます。つわりによる症状も多いですが、中には子宮が大きくなったことで出てくる症状もあります。以下、妊娠3ヶ月目ころに多く見られる症状をご紹介します。

 

■吐き気・嘔吐
代表的なつわりの症状で、妊娠初期にはママの50%?80%が経験するとも言われています。

■胸焼け・胃痛
妊娠中は消化速度が停滞し、食事内容が胃にとどまる時間が長いため、胸焼け・胃痛も症状として出やすいです。

■疲労感・だるさ・めまい
つわりの症状として出やすいものですが、吐き気や食欲不振によって出てきた症状とも考えられます。

■頻尿
大きくなってきた子宮が、子宮の前側に位置する膀胱へ負担をかけることでトイレが近くなることがあります。

■便秘・下痢
つわりであまり動けないことによる運動不足、ストレスによる自律神経の乱れなどで便秘や下痢が起こる場合もあります。

■皮膚トラブル
ホルモンバランスの変化により、脇の下や陰部、乳頭などが黒ずみやすくなります。おおよそは産後に元に戻ると言われていますが、気になる方は美白ケアをしても良いでしょう。

つわりの症状と対策

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■つわりの症状
つわりの症状やピークの時期には、かなり個人差があります。つわりをほとんど感じないママもいる一方、妊娠期間中ずっと苦しめられるママもいます。代表的なつわりの症状は、吐き気や嘔吐。食べ物などのにおいに吐き気が生じることもあります。さらに、胃痛、下痢、便秘、強烈な眠気に悩まされる場合もあります。

つわりは、神経質だったり、いろいろと気にしやすいタイプのママ、もとから胃腸が弱いママに現れやすいと言われています。

妊娠3ヶ月の過ごし方

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つらいつわり、できるだけ症状を和らげたいものですよね。以下、症状別の対策をご紹介します。

 

■吐き気
つわりで最も多く見られる症状ですが、赤ちゃんの発育などへの影響を考えると、なるべく薬の服用は避けたいもの。「ビタミンB6」はつわり症状の緩和に効果が期待できるとされているので、サプリメントなどでビタミンB6を摂るのもおすすめです。あまりに吐き気がひどい(あるいは嘔吐が止まらない)場合や、また吐き気により食欲低下をきたすママも多く水分摂取ができていればマシですが、体重減少を認める場合にはかかりつけ医へご相談ください。我慢しすぎても、つわりが最重症の「重症妊娠悪阻」などママの命が危機的状態になることもあります。無理はしないでください。病院に行けば悪阻の点滴などにより実際には1回の点滴だけでもだいぶ楽になるママも多いです。

■においに敏感になり気持ち悪くなる
妊娠するとにおいに敏感になる人も多くいます。人によっては特定のにおいが吐き気や食欲不振の原因となっていることがあるので、それを特定することはつわり対策として効果的です。

■胃の痛み
胃の痛みも、においと同様に特定の食べ物を食べることで、胃の痛みが強く出るケースがあります。胃痛症状が出ている場合には、消化の良いメニューを心がけましょう。また「1日3食」と決めつけず、1回の食事量を減らし、複数回に分けて食べるのもおすすめです。

■便秘や下痢
多くの妊婦さんを悩ませる便秘。便秘対策には適度な運動が効果的です。悪阻がひどく運動が難しい場合は、充分な水分摂取と食物繊維の多いメニューを心がけましょう。嘔吐に加え、下痢もしている場合には、脱水症状の心配があります。経口補水液やスポーツドリンクで水分補給することが重要です。数日で治まらないようならば、かかりつけ医に相談した方が良いでしょう。

■眠気がひどい
妊娠中のカフェイン摂取は好ましくないため、有効な解決手段とはなりません。眠気がひどい時は、無理に車の運転などはせず、安静にしましょう。つわりのピークを過ぎるとひどい眠気も治まってくることが多いので、しばらく様子を見ましょう。

■ゆったりリラックスした生活を
妊娠8~9週は最も自然流産しやすい時期とされます。妊娠3ヶ月頃の妊娠初期は、とにかく心身に負担をかけないようなリラックスできる生活を心がけましょう。リラックスといっても、ただ安静にしているだけでなく、気分転換(リフレッシュ)できることを見つけるのもおすすめです。

この時期のママの精神状態は、つわり症状に大きく関係すると考えられます。居心地の良い環境・状態を作り、ゆったりと過ごしてください。

■働くママの過ごし方
働くママは、妊娠3ヶ月目に入ったら、上司への妊娠報告をしましょう。会社によっては、妊婦さんに対する様々なサポート制度を設けています。

つわりの症状が強いママは、出社時間の変更、就業時間の短縮、業務の変更が必要となる場合もあるため、会社へはぜひ早めに報告してください。もし可能であれば、相談する際には、産休や育休の時期や期間(そもそも産後も働き続けたいか)もある程度固めておくと良いでしょう。それに合わせて、会社側も、プロジェクトの引き継ぎや、仕事の割り振りと調整を行う必要があるからです。

まとめ
つわりの現れ方は日々異なります。つわりが軽い日もあれば、1日中悪阻に悩まされる日もあります。つわりは妊娠3ヶ月目をピークに、胎盤ができ始める妊娠4ヶ月頃からはホルモンバランスが変化するため改善することが多いです。辛い時期ですが、元気に赤ちゃんが育ってくることを楽しみに乗り切っていきましょう。悪阻で外出が辛くても4週間に1回の妊婦健診は忘れずに受けて、しっかりと体調管理してください。